次郎の鬱

いつかの記録に。
 
 

 もう何年になるだろうか。

 自分が最も信頼する相棒が、命を持った道具になってから。

 ずっと一人で生きていくと思っていた。
 女はキモチイイし、金もキモチイイ。殺すのは頗るキモチイイ。

 それだけでよかった。
 それだけでよかったのに。

 俺が魔物になったからなのか、それとも俺の中に元々何かが潜んでいたのか、あの日から俺は随分と哲学的に考えるようになった。

 ギガテンプルムから助け出されたあの日から。

 許せなかった。怒りを持って殺す愉悦に震えた。
 その怒りがどこから来るのか自分でも最初はわからず、答えがわかったときには、それは自己否定の裏返しでもあったのだ。

 「ヒトデナシはヒトに関わるな。」

 人殺しはヒトデナシだ。魔物になるまえから、俺は人間をやめている。

 まだのうのうと生きているのは。
 この怒りが収まらないからだ。

 全て殺しつくして。それからでなければ死ぬ気にならない。
 ヒトデナシドモは、灰燼に帰すべき。

 俺を魔物に変えた少女は、それから俺にずっと従ってきた。
 邪魔にならないように、叩き犯し鍛え教えた。ただの一日だって休むことを許さずに。

 苛々する。
 今までよりもずっとずっと渇くようになった。殺す快楽に。抱く悦楽に。

 苛々する。
 こいつはただの道具で。
 こいつが死ぬと困るから俺は鍛えているだけで。
 こいつがついてくるのは単に便利な出来事で。
 こいつに全てを教え込んだのは、俺のようなケダモノと共同生活するための必要最低限。

 それだけなのに。
 こいつに全てを委ねてしまいたい俺がいる。
 俺は、こいつに夢を託して死んでしまいたい。こいつに殺されるなら本望だ。

 苛々する。
 俺は誰よりも死にたくないから、こいつを鍛え上げていたのに。

 苛々する。
 殴り飛ばす。蹴り殺す。
 起き上がってくる。健気で、鍛え甲斐のあるいい道具だ。夜もそこそこいい声で鳴く。鳴くようにした。
 全部、俺が仕立てたことだ。

 俺の都合のいいようにしたのに。

 苛々する。

 どうして俺は、こんなに振り回されなきゃならんのだ。

 そういう日は、いつもより力を込めて首筋に刃を入れるのだ。

 

 

http://otd3.jbbs.livedoor.jp/244124/bbs_plain?base=1384&range=1

 

 

 コピペって楽ですね。

広告

kiwivege について

nothing
カテゴリー: アクスディア EXceed パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中