神話になれ

 「あとがき鳩メモ:よし、レスポンスゲット……。
 
 実はこれを書き上げた後、反応くれそうなブログを暇さえあれば巡回していました……。
 
 このエントリ投稿直後にアクセス数が不思議な増加を見せたサイトは多分そのせいだと思います。
 
 
 
 
 毒でもなんでもない。飲み干したよ。 さあ、今度は君が此れを飲んでくれ。当然……。毒入りだ。
 
 こんばんは、鳩です……。
 
 最近、ブログの趣旨が空助神様に反応してもらう変貌しつつあるので、それはいい加減抑えまして……。
 
 
 ……とはいえ、誰かに反応してもらうことの喜びを覚えてしまったので、うーん。確かにバトンという代物がブログ界隈をうろちょろし続けているのも今更納得、です……。
 
 誰かに自分を見てもらい、反応してもらう。
 
 それは何と嬉しいことなのでしょう。褒められるなら尚更に。
 
 ……待っていても夢はかなわないと そう知ったのは いつのころ……。
 
 反応してもらう、というのば別にこのブログに限ったことではなく、よその掲示板やエントリへの書き込みであったり、要するに自分の意見や主張に対して確かに反応してもらっている、という感覚が良いのです……。
 
 ああ、自分は認知してもらっている。喜んでもらっている。
 
 それです。
 
 それをメインの喜びに据えてしまったら、このブログは他人弄りばかりするようになってしまったように感じます……。それも、決して不平は言わないでくれるそれなりに親しい方に対して。
 
 もちろん、見知らぬ方を勝手に話題にするのは無礼千万ですが、不平を言われにくい方をワザワザ選んで話題にさせていただいている、というのもズルいなあ、と思うことしきり。
 
 誰かを題材にするのはわくわくします。喜んでもらえるだろうか。よろこんでくれたご報告はいただけるだろうか。
 
 それを目当てにしてしまったら、それはそれで不純な気もするのですが、喜びは喜びですから多分これからも自分に正直に行きます。
 
 
 というわけでゼシュト・ユラファス様を勝手に借り上げ。文句は廃屋ラヂヲでよろしく。
 
 
 「ん……うあ~~~~~~~~……。」
 筧次郎は間の抜けた声で起き上がり、ベッドの上に胡坐をかいた。
 横には彼の逢魔・鳩と彼の愛人・相馬ユウジが力尽きて突っ伏している。
 鳩は篭手を顕現し、ユウジと次郎は魔皇の証である紋様をびっしりと体に貼り付けている。
 「ゼシュトさんは下に行きましたよーーー。如月と一緒に。」
 ユウジが枕に顔をうずめながら、力無い声を上げた。
 「そうですか♪如月さんもゼシュトさんも随分とスタミナがありますな♪僕も行って来ましょうか。」
 そう言って次郎は脱ぎ散らかした寝巻きを着直すと、開けっ放しのドアを抜けて階下へ降りていった。
 「……やっぱり、あなたのご主人様は、ダメですね……好きですが、苦手です。」
 ユウジは突っ伏したまま、同じくうつ伏せで休息している鳩に話しかけた。
 「あの人は……獣の臭いがする。」
 「申し訳ありません……。」
 「あ、いや、次郎さんを責めてるワケでは……。」
 「腰痛いんで……お話は後でお願いします……。」
 「……すいません。」
 
 「よう、やっとお目覚めか、筧。」
 「うちのユウジはまだグロッキーかね?」
 2m越えのゴツイ長身の男と、背中に石の羽根を生やした女。
 魔皇ゼシュト・ユラファスと逢魔・如月。
 ユラファスの肉体にも魔皇の証が刻み付けられているのが見える。
 裸エプロンだからだ。
 「僕でなくユウジ君が先に起きてたら、さぞかし愉快なリアクションを見せてくれたんでしょうけどねえ。」
 ビビッドに反応できないとは、僕も歳をとったものだ。
 逞しい臀部を眺めながら次郎はため息をつく。この男は実に酔狂だ。瑠璃最狂もかなりのお気に入り。
 「おい、わたしの方も見ろよ。一応女なんだぞ。傷つくだろうが。」
 ちなみに如月も裸エプロン。銜えタバコでゼシュトと一緒に味噌汁を作っている。
 「どうだゼシュト殿。」
 「……出汁は申し分ないが、味噌がな……これしかないなら、これが最上だろう。仕方あるまい。妥協しよう。……なめこを入れるのか?」
 「嫌いかね?」
 「今からだと火が通らん!」
 裸エプロンで味噌汁を真剣に作る男女。
 面白すぎて次郎も悪戯する気にならない。
 「……どうした、襲わないのか?」
 そんな次郎を見透かしたようにゼシュトが振り向いてにやりと笑った。
 「二回戦は飯食ってからで良いでしょ。」
 「瑠璃最狂ならきっと絶倫だと思って示し合わせていたのに、案外と張り合いがないな。」
 如月も振り向いて、残念そうに笑った。どこまで冗談だかはわからないが。
 「時にお前の逢魔は?」
 「あなたの方は?」
 ゼシュトの背中越しの質問に、次郎は質問で答えた。
 ゼシュトの逢魔・イスファルは鳩と同じくレプリカントだが、現在行方不明である。
 ゼシュト自身がそれなりに――――常軌を逸した行動や言動が多いので判断は難しいが――――正気を保っていることからするに、スピリットリンクは切れてはいないらしい。
 「どこかで彷徨っているのだろ。」
 「あなたを探して?」
 「わたしに必要なものは、わたしの手元においておく。ほうっておいて良いものは、ほうっておく。それだけだ。」
 逞しい臀部が返事をした。
 「ゼシュト殿、目玉焼きが!」
 「目玉焼きがどうした、まだ頃合ではないだろう。」
 「何を言う、このままだと固焼きになってしまうだろうが!」
 「半熟も趣があってよいが、今朝は固焼きの黄身のあの……ふふ、あのもそもそとした、ふふ……歯触りを愉しみたい気分なのだ……。」
 「半熟でない目玉焼きなど認めない!」
 「何だと!このわたしに命令するとはいい度胸だ、昨日は随分と早く戦線を離脱したくせに言うことは言うのだな!」
 「貴様ら両刀の変態どもと一緒に並べられると方がなくなる。……おい、次郎何処へ行く。」
 口論を続ける二人を置いて寝巻きのまま外へ出ようとした次郎を、如月が咎めた。
 「ラジオ体操に。」
 廃ビルのドアを軋ませて、次郎は外に出た。
 ここは廃屋。瑠璃の、誰もすまなくなったビルを勝手に拝借しガス、水道、電気を引いてきた播磨灘の底。
 隠れ家は軒並み第二次戦線で崩壊したことになっているが、廃屋はこうしてなんとか無事に存続している。
 次郎が震脚をし、ゆったりと体を動かし始めると、二階の窓から鳩が飛び降りてきた。
 着衣はジャージだ。
 「おはようございます、鳩。」
 「おはようございます、主。」
 拳法の型を、一つ一つ丹念になぞっていく。
 時には緩やかに、時にはきびきびと。できるだけ筋を伸ばすように。できるだけ筋肉を使っていること意識するように。
 「よくやるなあ……。」
 のそのそと窓から下を覗いたユウジがぼやいた。
 二人の動きはまるでシンクロしており、これまでの鍛錬の歴史が窺える。
 息が合うわけだ。次郎さんが鳩を、道具と呼ぶわけだ。ここまできっちりと付いてくるなら、それは確かに有用な道具に違いない。
 
 30分後。
 食卓に5人集う。
 色々と昨夜の対戦について、ベッドが狭いだの攻めが甘いだの気迫が足りないだのと評しながら楽しく団欒。
 ユウジ君はやや置いてきぼり気味だったが、如月が積極的で、鳩はいつもより口数が多いほど。背徳の妖魔皇は妖しく笑い、瑠璃最狂の掃除屋は悪魔のように朗らかに笑って、猥談していた。
 
 「さて、食後の運動と行こうか。」
 歯磨きを済ませたゼシュトが、次郎に言った。
 「お尻まだ熱いんですけどねえ。」
 「では、こういう趣向はどうかね?」
 真クロムライフルを召喚し、次郎の足元に打ち込んだ。
 「……いいでしょ。表に出ましょうか♪」
 
 「準備はいいかね、『瑠璃最狂』。」
 「背徳の君、あなたとは一度、やってみたかった♪」
 次郎がシャツを脱ぐと、魔皇の紋様の上に革製の黒い、ショットシェルベルトのようなものを身にまとっていた。しかしそれにびっしりと装填されているのはコンバットナイフ。
 指貫グローブ『回転寿司』を嵌めると、次郎はベルトの中からナイフを二本抜いて両手に構えた。
 「魔皇殻では無いのか?舐められたものだな。白い本気服も拝んでみたかったものなのだが。」
 「ご心配なく、対神魔(アンチミステリアス)加工はしてあります。それにあの装束はお気に入りではありますが、重いのでね。此れも一応、本気は本気、と、いうことで。」
 次郎が上半身を前傾させると、それを見逃さずゼシュトが発砲した。
 次郎のいた地点からおびただしい土煙。直後ゼシュトの右頬に真狙撃弾が着弾した。
 「……やるな。」
 ゼシュトが呟く。視界の端をちらりと次郎が跳んでいる。真クロムライフルを握っている。一瞬で回り込み、魔皇殻を召喚し躊躇わず最大威力の攻撃をぶち込んだ。
 そうでなくては!
 ゼシュトの顔が愉悦に歪む。
 ガガガガガガ、と耳障りな音がゼシュトを取り囲む。
 壁を走り、地を滑り縦横無尽に宙を舞い。
 「!確かに、あの服では此れは無理だろうな!」
 いつの間にか足元に現れる。まるで『ゴキブリ』だ!
 瞬間よぎったその蟲の牙を銃底で打ち払う。
 ナイフはあっけなく折れたが、それは別にナイフが脆いからではない。魔皇殻が強すぎるだけだ。肉に食い込み喉を突き破るだけの威力は充分にある。次郎は既に視界の外だ。
 すれ違いざま次郎が置いていった真ワイズマンクロックに反応し、彼も即座に地を蹴る。爆風の勢いまで借りて、次郎に肉薄する。
 「言い忘れたが、わたしも、紫の魔皇だ。」
 灼ける背中もものともせず、ゼシュトが勝ち誇った。
 真シャドウオーブから闇を発生させ、次郎を捕らえる。容赦なく真六方閃で追い討ち。さらに自分の真ワイズマンクロックでダメ押しをする。
 次郎は地面に転がるが、すぐに立ち上がり再度走る。速いものは脆い、という常識は、百戦錬磨の魔人には通用しない。
 「さすがですね、容赦が無い!」
 「その煩い脚を止めさせてもらう!」
 「残念そいつはミステイク!」
 真クロムライフルから射出された真凍浸弾の悪意と、次郎が新たに召喚した真グレートザンバーの真音速剣の舞がぶつかり合う。
 次郎の脚が氷結し、ゼシュトの肉が裂ける。
 「ふふふふははははは!これはまずい、殺してしまいそうだ!」
 「あはははははは、それはいけない、僕もですよ!」
 
 「楽しそうだなあ。なあ、ユウジ?全然見えないけどな!」
 「いい加減裸エプロンやめないんですか?」
 ユウジと如月が話している横で、鳩は二人の神速の、否、魔速の闘いを速記していた。ちなみにニ級相当の実力。
 孤高の紫の速度を存分に発揮する次郎の姿は、もはやユウジと如月の目では捉えられない。方向転換の一瞬に姿がかすむだけだ。
 キビキビと首を動かして戦場を見据える鳩の様子からすると、どうやら彼女にだけは次郎の姿が追えている、らしい。
 革の焦げる臭いがする。次郎が踏みしめ蹴る度に焼ける、靴の底の臭い。
 
 「ふふふふふ、くははははははは!」
 「あはははははは……!」
 
 背徳の妖魔皇と瑠璃最狂。爆風と闇と弾丸で追い立てる魔皇と、それをすり抜け地面に空気に溶けるように走り回り、凶刃を使い捨てる魔皇。
 
 「愛し合ってるみたいに見えるじゃないか、ええ?羨ましいね、妬けないかね?ベッドの上じゃああいつらあそこまで情熱的だったっけ?なあ、おい?」
 「命あっての物種ですよ。ぼくには……。」
 ユウジはそういった後、しばらく黙った。
 「……やっぱり、獣の臭いだ。」
 ぼそりと、呟いた。
 
 はい。ごめんなさい。
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