夜の帳が上がる頃

 
 こんばんは、鳩です……。
 
 田吾作神様から強烈なカウンターパンチを頂きましたので、こちらもカウンター返し(クリスクロス)。
 
 ……の前に、少しだけこの作品の解説を……。
 
    ・1.

 「彼我の力量差モ見極められナイ!
獣人としての能力(タレント)も使えズ、半獣化とテ使いこナせず…
挙句、銃弾ガ尽きテはロクに戦うコトすら出来ナイ!」
ブザマ、ね…恥を知りなサイ」

 
 ヘルシング1巻 80~81ページ。
  ↓↓↓↓↓↓↓↓

 「高貴さも信念も理性もなく
キリにもコウモリにも姿を変えられない。 撃たれたキズの回復すらできない。

喰う為でもないのに女・子供まで皆殺し

挙句、銃弾が切れたら戦う事すら出来ない

貴様それでも吸血鬼(ノスフェラトゥ)のつもりか

恥を知れ!!」

 
    ・2.

「幸せヲカみしめテ…しになサイ。」

     元ネタ。
 
 
    ・3.

「ゲゲーダン」

      詳しくはこちら。とこちら
 
 
      ・4. 
 

『Vamp』という自称

  
    色々。鳩が彼女につけようとしている二つ名です。プレイングとか、発注文とか。一番参考になりそうなのはこれ。
 
 
 以上。
 
 では、本編。
 
 「『お姉様』……。」
 ベッドに横たわる少女は、力なくそう、呟いた。窓からは朝日が差し始めている。
 「わたシも元はノンケだったんだケドねえ、カトリーヌって人に教え込まれちゃってネ。」
 同じく横たわり、彼女を抱きしめるグラマラスな年増女。
 夜の密度を無闇にねじ上げ、少女に自分を『お姉様』と呼ばせるまでにじわじわと苛烈に責め上げた張本人。
 「すごい、人ね、それ。」
 少女の声には力が無い。
 「すゴい、人ヨ、彼女ハ。」
 女が少女の髪をなでた。
 少女の名は、ザジ・ザ・レティクル。業界名だが、『この世界』では本名は意味を為さない。
 女の名は、ミカエラ・バラン・瀬田。業界名であり本名だが、『この世界』では、本名と違う名前に大した意味も無い。
 
 「朝はいつモどうしてるノ?」
 ミカエラがトーストを齧りながら聞くと、ザジはコーンスープを一口飲んでから応える。
 「別に。決まってない。ただ、こんな早起きしたのは初めて。」
 「だから肌が荒レテたのネ♪」
 むうっ、とザジが膨れた。
 昨日の『殺し合い』――――睦み合う前に、一悶着あったのだ――――からは想像もつかない、ザジの表情。
 その顔をみて、ミカエラはにっこり笑った。
 そのミカエラの顔を見て、ザジはさらに赤く膨れる。子ども扱いしないで、と。
 「組織でやるトね。楽だし、金も多イの。」
 「バケモノ退治の話?」
 二人は、厳密に言えば人間ではない。
 獣人と呼ばれる、変化能力を持った種族だ。人間社会、主に芸能界の裏側で生きている希少種族である。
 「ごめんだわ。」
 バケモノとは、ナイトウォーカー。獣人の天敵である正体不明の生命体。
 声や音、絵や映像など、ありとあらゆる『情報』に実体の無い状態で潜み、生き物に宿り実体化することで獣人を捕食する。
 「でも、向こウハそんナあナたノ事情は知ラナい。」
 「自分の身は、自分で何とかする。」
 「ナイトウォーカーは、わタシヨリ強いわヨ?」
 あなたなんて反撃する暇も無く餌になる、と言外に込める。ザジの表情がまた険しくなるが、昨夜自分を有無を言わさず制圧した女が言うのだから、納得しないわけには、いかない。
 「そしテ、あいつらハ、弱い奴から襲う。」
 「……ねえ、なんで『お姉様』は奴らと戦うの?」
 寝物語に聞いた話。
 ミカエラは、彼らを『倒したい』のだと。
 逃げたいのではなく。生きたいのではなく。倒したい、殺しつくしたいのだと。
 金になるとはいえ、それは……生命を脅かす天敵に対する態度の取り方としては、少し、歪んでいる。
 人間らしい、と言った方がいいのかもしれない。一個体のヒトではなく、脅威を排除し生き易くしようとし、事実数多の猛獣を狩猟する武器を作り上げてきた、『人間の総意』。
 「敵だから。」
 コーヒーを飲みながら、ミカエラはあっさりと言った。
 これ以上無い理由だ。ザジは言葉も無い。
 そう、天敵でも脅威でもないのだ。ミカエラにとっては。
 『敵』なのだ。
 目の前に立ちふさがる邪魔者。命を脅かすとか、獣人を捕食するとか、そんなことはミカエラにとっては『敵対行動』以上でも以下でもない。
 恐怖ではなく憎悪。忌避ではなく嫌悪。近いが明らかに違う感情。
 よりまっすぐに狙いを定めて、野性の引き金を引く為の感情。
 
――――自分を殺そうとするものに対して、なぜ、手加減をする必要があるのか?――――
 
 ザジの背に心地よい悪寒が走った。
 ミカエラの緑色の目に『再び』、狂気の匂いと、暗い悦楽を見たから。
 あの目で。あの憎悪で。あの激情で。あの闘志で。ああ、『お姉様』は、黒い獣を飼っているのだわ。
 背が震えた。Vamp。ミカエラはそう自称した。
 ミカエラは知っている。暴力を解放することの楽しさを。
 ああ。あれに。あれに押し倒され蹂躙されるなら。遠慮も呵責もない一方的で暴力的な欲望の奔流を叩きつけられるなら。たとえそれが殺意であったとしても……。
 氷を噛んだ時の様な痛みと快感に、ザジの目が固まり、背が震えた。
 「どうしたノ?」
 「何でもない。」
 ザジが慌ててハムエッグをほおばる。
 ――――こんなものより『美味しい物』を、『お姉様』は知っているんだ――――
 サラダ油の風味を噛み締めながら、ザジは、目の前の女に強く惹かれていく歓喜を、噛み締めていた。
 
 to be continued….
 
 ……我が主に近いキャラは書き易いのだな、と納得。というか、これしか書けませんね。あらゆるゲームに偏在する、エターナルチャンピオン、筧次郎。」
広告

kiwivege について

nothing
カテゴリー: びーすとないとおんらいん パーマリンク

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中