蝙蝠飛ぶ

 「勇敢そうな振りをしておもちゃの剣を振り回す あなたを 愛してる。
 
 こんばんは。鳩です……。
 
 
 ……お暇でしたら、ログも見てやってくださいませ……。
 
 特にこの辺りが熱いです。 ……ブラウザの落ちる確率も。
 
 本当にゲイツのプロダクツは……。コレ書いてる途中でも三回は落ちました
 
 
 
 「ふう。」
 
 黒くぴたりとしたスーツを着た、黒い肌の女性が椅子に腰掛けた。
 
 「おつかれ、ミカさん。」
 「アリガト。」
 
 同輩(?)に渡されたコーヒーをにこやかに受け取る。
 紙コップごしの、熱いぐらいのぬくもりが冷えた肌に心地いい。
 
 芸能スタッフ。
 それがこの女性、ミカエラ・バラン・瀬田の唯一の肩書きだ。
 
 蝙蝠獣人、徒手空拳のナイトウォーカーバスター、筋肉系、色気系、日本語チョイ不自由、女優経験ちょっとあり、本人としてはアピールしたいことは色々あるのだが、まあ、まあまあ。年末のせわしさに比べれば瑣末だ。
 
 「大変ヨネ、WEAも。」
 「そうですね。」
 
 そうですね、と敬語を使ってくれるのは単にミカエラが年上だからであって、芸能界の経験としては、実はその彼の方が上である。
 
 WEA。世界獣人組合、とでも言おうか。
 獣人特有の秘匿性の高い情報のやりとりから、芸能界における獣人のケアまでありとあらゆる獣人を管理し、統制している。
 
 芸能活動にいたっては、「獣人オンリー」の番組や企画まで作ってしまう、恐るべき組織である。正体が明かされること無く本業に専念できるのはいいが、ここまで強力な規模だと、嫉妬やら何やらが色々心配にもなってはくるが……やはりそれも。年末のせわしさに比べれば。
 
 「……さて、次の会議イッテきますネ。」
 「ああ、行ってらっしゃい。」
 
 芸人の集まる部屋へ行く。今回のミカはにぎやかし。憎まれながらケツを叩くADのお姉さんである。
 徹底して裏方。表舞台に立つことはほとんどない、と自分になんとなく課している。
 ナイトウォーカー退治こそが自分の本来の姿、と思っているからかもしれない。
 絶対に一般人に知られてはいけない仕事。憎悪を解放する仕事。自分の中の悪魔を肯定する仕事。
 それこそが自分自身であって、そんな魔獣を内包する自分は、表舞台に立ってはいけない。
 
 自分自身など所詮は憎悪をたぎらせるただのケダモノである、という、コンプレックスと、自戒。
 
 そして、今は。今このときは。裏方の仕事をしている。そう、裏方の仕事。表舞台にスポットライトを当てるために走り回る。世界に光をともすために誰にも知られず駆けずり回る。
 
 
 わかってる。渡されたコーヒーはねぎらいなんかじゃない。
 カフェイン入れてもっと頑張れ、と言う意味だ。
 
 上等。上等だとも。
 
 「パパ、わたしはわたしのやり方で、あなたのように。」
 
 世界最強を目指します。
 
 ミカは背筋を伸ばし胸を張り、会議室のドアを叩いた。
 
 
 おわじ。」
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