僕は愛を歌えなくなった

 「短く逝け。
 
 こんばんは、鳩です……。
 
 
 
 
 
 形あるものは何時か壊れるし 金じゃ買えないものそんなもの無いし 
 
 恋だの愛だの 夢見るオトメじゃあるまいし
 
 キミが恋しい でも自分が愛しい 僕を誰も きっと誰も傷つけられやしない
 
 
 
 ……歌詞、ネットに落ちてないんですよね残念。わかる人だけ分かれ。
 
 今回は短めで。
 
 
 
 また相馬ユウジ様と如月さんが来ている。
 昨夜は随分と、荒れた。
 オスが主とユウジ様、メスが鳩と如月さん。
 オスが魔皇二人、メスが逢魔二人。
 組み敷き組み敷かれ。殺し殺され。全身に魔人の証を浮かばせ、夜の中を舞った。
 
 主はベッドに腰掛け何かの文庫本を読んでいる。鳩は起きる気にならない。
 そういえば、魅繰屋様も全く同じシチュエーションにいたことがあったと聞いたっけ。起きたら相手が裸で文庫を読んでいたと。それはいつだったか。
 異なものだ。
 
 隣では前と同じくユウジ様がぶっ倒れており、如月さんはもう下に降りて朝風呂を浴びている。
 
 「主……?」
 「何です?」
 「魔人でも、抱けるじゃありませんか。」
 「ええ。」
 
 主は振り向きもしない。
 
 「何故、笹川様や狭山様は抱かないのですか?」
 「……。」
 「魅繰屋様は。」
 
 チャンスはいつでもあった。
 それをしなかったということは、主の意志だ。主は『そうやって』楽しんでいるのだ。出来なかったのではなく、しなかったのだ。しない方がいいと判断したのだ。
 主の沈黙が怖かった。
 鳩は時々、無遠慮に主の中に踏み入る。無意識に。無様に。
 だから今回も、黙れと一蹴されることも覚悟していた。
 
 「……因数分解(バラ)した方が面白そうだから。」
 「……そうですか。」
 「笹川さんはワン・シンクワンのもの。狭山さんはタチバナ・シンさんのもの。抱いたら壊れるでしょう?でも、壊れ方がそれでは半端です。」
 「……。」
 「どうせなら、犯して殺してまた犯して埋めるほうが、絶頂じゃありませんか。それに、まだ、話し足りない。あの方々とは、もう少しぬるく付き合っていたいんです。敵に回すとメンドウが多すぎる方々でもありますし、僕の夢を叶える土壌が出来た上で、僕の夢を叶える途上で、全力で踏みにじりたい。そう決めたんです。」
 「……魅繰屋様は。」
 「僕は鏡とセックスする趣味無いんで。」
 「……しかし、男性は、女性の被虐されているさまを自分に投影して更に興奮するものだと聞きました。」
 「あの人はきっと、被虐されているなんて感じませんよ。だって。」
 
 主は、やはり笑っていた。
 
 「殺人鬼『筧・次郎』の鏡なんですよ?」
 
 鳩は、もう少し、まどろんでいることに、した。
 
 
 「巡り合うため生まれた」と そんな日々もあったけれど
 
 流行り歌みたいに次を次々と 欲しがっては遂に
 
 
 僕は  愛を  歌えなく  なった」 
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