もう少しだけあと少しだけ

 「……少しだけ下書きを。
 
 こんばんは、鳩です……。
 
 妄想シルバーレイン
 
 They Make Me "THAT".はっぴーまてりある
 
 「他になあーーーーんにもありませんよ。」
 「……。」
 
 丘・敬次郎はいつも、校舎が閉まるギリギリまで図書館で宿題をやっている。
 寮への帰路に就く頃には、季節をとわず、大抵太陽は沈んでいて。
 だからこうして誰かと共に帰るということはあまりない。
 
 「戦うだけ。」
 「むー。」
 
 横を歩く市川・聡は顎に手を当てる。
 二人とも同じ結社の所属であり、今はそのよしみで一緒に結社に訪ねに行く途中。
 
 「ちと悲しくもなりますけどね。
  ただ、好きなものがあるけど忙しいとかで手が出せないってのと、好きなものがはじめからないってのは違う悲しさだとは思います。」
 「ないの?」
 「ないですね。
  無いわけじゃないんですけど、夢中かと言われれば、『別に無くても構わない』ぐらい?」
 「わかんないよ?いざなくなってみたらすっげえ寂しくなるかも。」
 「……それはわかりませんけど。その時になってみないと。」
 
 丘がツーテールの先っぽをクルクルともてあそびながら、口を尖らせる。
 
 「割と顔は女っぽいんだよね、髪型もあるけど。」
 「そうなんですよね。二次性徴がすっげえゆっくりみたいで。
  クラスでも二番目ぐらいかな、背が低いの。」
 「髪の手入れとか夢中にならないの?」
 「あ、ああー。それはある。ありますよ。ああ、あったあった。」
 「よかったよかった。」
 「めでたしめでたし。」
 「完。」
 
 会話終了。
 暫し、夏の虫の声と足音だけが前進していく。
 
 「その髪型って確か、里の掟なんだっけ?」
 
 口を開いたのは市川だった。
 市川は、よく場つなぎや会話の調整役を買って出る人間でもある。「退屈にされると、何だか悪い気がするから。」ということだそうだ。
 
 「そうですねー。」
 
 気のない返事。
 対する丘は、話したいこと以外はあんまり話したがらない。
 テンションが乗らないときに無理に話をするのは「苦痛だし、話したくないというのは偽りの無い感覚ですから、素直に肯定する。」ということだそうで。
 
 「共通のファッションなの?右から左まで全部ツーテール忍者なの?」
 「んーーー、いや。一応僕、『代表』なんで。首領の意思を継ぐってことで、首領様と同じ髪型にしています。」
 「女性?」
 「女性。
  男子に女っぽい髪型ってのは似合わないから、目印としては逆によく目立つ、ってことらしいですよ。」
 「大変だね。」
 「慣れました。
  これに似合う服を探す、っていうシビアなファッションも、楽しい。」
 「ならいいんだけど。」
 「市川先輩は、何故タオルに拘るんです?」
 「好きだから。
  便利で手軽で肌触りがいい。使い道も多い。実用一点張りの道具ってなんだかドキドキしない?
  ジャンルは違うけどスパナとかハンマーとか、ああ、あとバスタオルの『大きさ』とかさ。」
 「それはなんとなく。
  あー、バスタオルの『大きさ』っていいなあ。
  あれね、あの、『大きければ体ふけるでしょ』っていう実にわかりやすいコンセプトが。」
 「実際『大きくするだけで』通用してるしね。
  あと洗濯したてのバスタオルで体拭くのって快感じゃね?」
 「快感快感。」
 「フレーズフレーズ。
  だからタオルが好きです。」
 「あー僕はねえ。ナイフ。」
 
 ちょっとだけ、市川の顔が凍る。
 
 「訓練で結構ね。
  里って言うぐらいあって、山なんですよ。
  で、サバイバル訓練だと薪とか手に入らないとお話にならない。
  食べられる草とか、虫とか、動物とか。
  武器にあこがれてるってのもあるんですけど、一番使ったから、と言うのが大きいですね。
  自然と、あのナイフはいい、このナイフはだめ、ってのが出てくる。」
 「忍者刀じゃなくて?」
 「忍者刀ねえ、誤解してる人が多いんですけど、あれは『刀』なんですよね。
  小回りが利くように小さくしてあるだけで、基本は刀。肉しか切れないようにできてる。殺人道具なんですよね。そういう意味ではあんまり実用的じゃない。
  匕首と同じイメージの人もいるみたいですけど、ちゃんとツバもありますし。」
 「向かないんだ、その、サバイバルには。」
 「向きませんね。
  短いったって日本刀と比べて、って言うレベルですから。刃渡りは包丁よりずっとでかいんですよ?
  手元にあるものを精密に切る、というのには全然向かない。」
 「なんだ、好きなものあるじゃん。
  俺より語ってる。」
 「本当だ、一方的に話してごめんなさい。」
 「いやいや。退屈しなかったらそれでいい、って言ってる間についちゃったね。」
 「団長ー!また留守?」
 「次の黙示録どうする?」
 「僕?あ、勿論行きますけど、バイトが今ね?魔弾術士でー……。」
 
 以上。
 
 本当は筧次郎を書きたかったのですが、彼が出てくると戦闘以外なくなってしまう。
 
 あと、タイトルからわかるとおり、本当はもっと違うテーマのモノが書きたかったのですが、大脱線。
 
 本当にもう。」
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