丘の上の絞殺魔

 「生きる資格のあるなしなんて論議するつもりはない。ただ、あんたは死んだ方がいいと思う。それだけ。
 
 こんばんは、鳩です……。
 
 
 
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 この作品は、株式会社トミーウォーカーの運営する
『シルバーレイン』の世界観を元に、
株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。
 イラストの使用権は作品を発注したお客様に、
著作権はBeeに、
全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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発注文。
 
 今回のリクエスト内容は以下の通りです。
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 キャラクター   :丘・敬次郎(b25240)
 商品名      :イグニッションカード
 料金       :★5個
 サイズ      :横480×縦640ピクセル
 セキュリティレベル:シルバーレイン
 発注文章     :顔と頭:髪はツーテール。正面に向かって、歯をむき出しにして笑っており、開いた上下の歯のあいだから舌をべろりと出しています。非常に胡散臭いです。耳飾付。/
向き:正面/
/服装:身長に合わない、長くゆったりとした金ボタンのマオカラーコート。袖口などの刺繍も金の糸。『筧』の一文字がどこかにある。+革製のぴっちりした手袋
/ポーズ:胸の前に左手を真横に持ってきています。その袖口から右手で忍者刀を引き出しています。/
体型:背が低くて横幅の広い、ちびマッチョです。肩幅がっしりで描いていただけるとありがたいです。/
その他:コートの中はバストアップのようなラフな格好をしています。細かいデザインはお任せします。(絵として描くかどうかもお任せ。)コートをはだけるなら、ということで。
男の子ですが、肩幅さえがっしりしていれば、あとはどんなに可愛くなっても気にしないでください。
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 しまった、『白い』マオカラーコートとは発注してなかった……!まあ、いっか……。
 
 しかし、それでもこれはドチビで可愛くて残酷でいいですね……。いっそ可愛くしてしまえ、と発注したのが功を奏しましたね……。
 
 グッド。グッドです……
 
 
 
 
 ……あれ?
 
 ……小指と……薬指……?
 
 
 
 
 ……。
 
 ……さて。
 
 領空侵犯されたので、速やかに迎撃。
 
 妄想シルバーレイン
 
 THE TWO GOING DUNGEONS
 
 あらすじ
 蛍狩りの帰りに丘・敬次郎と出会ってしまいすっかりがっくりした街田・良は、彼を伴ってゴーストタウンに憂さ晴らしに行くのだった。
 
 「……あーあーあ。」
 
 良は敬次郎の蛮行っぷりに、何度目か知れないため息をついた。
 出会い頭に猫女の股間を蹴り上げ、折り畳み男を折り畳み、タコミドロにオクトパスホールドをかける。ゾンビホステスの顔面にダッシュパンチ。サイコメーラーの頭を掴んで膝地獄。
 ……こいつこんな乱暴な男だったっけ?
 ツーテールを振り乱して笑う敬次郎は、何だか普段より一段と人間離れして見えた。
 
 「幼女!幼女!つるぺた幼女!」
 ビターン!と小気味よい音がホテル地下内に響き渡る。
 
 「……リリスは僕の担当って言ったじゃん。」
 「一発ぐらいいいじゃないですか♪」
 
 デラルテの頬を思いっきりひったたいた敬次郎に、良はまたため息。
 敬次郎もその後は約束どおりリビングデッドと地縛霊の相手に専念していたので、良も残ったリリスを術扇の風で冥府にいざなう。
 
 連れて来たの失敗だったかなあ。
 情緒とか警戒とか嗜虐とか背徳とか、そんなものどこ吹く風で好き勝手にはしゃぐ敬次郎は良の気分を酷く害した。
 
 ともあれ最下層に到達。流石にここは、
 
 「空気が、重いね。」
 「ええ。」
 
 蛇がそこかしこから染み出て現れ、リリスの姿を為し地下駐車場一杯に満ちる。
 そして満を持したかのように、中心やや奥に、イチゴのような頭が特徴的な小太り紳士の地縛霊、通称「いちご貴族」が現れた。
 じわじわと迫るゴーストの群れに対し、良は白燐装甲、敬次郎は魔弾の射手で構え。まずは先手を取り、敬次郎の水刃手裏剣がいちご貴族の胸を穿った。
 
 「リリスには構わないのかい?」
 「担当でしょ?よろしくお願いしますよ♪」
 
 言うが早いか、敬次郎が一直線に駆け出す。いちご貴族も元々接近戦を得意とする地縛霊、ステップを踏んで、鉄爪を装備した左手を構える。
 
 「危な!」
 
 敬次郎の頭をなぎ払ういちご貴族の左手、その腕の外側から被さった敬次郎の右手。
 
 「終わりましたよ♪」
 
 敬次郎がナイフをしまって振り返ると、その後ろでいちご貴族が大きな口を開けて笑った。そして、そのまま上あごが頭から外れ地面に落ちると、リリスの群れと共にいちご貴族の体は消滅した。
 
 「ひやひやしたよ、全く。正面から打ち合うなんて。」
 「まあ、綺麗に決まってよかったよかった♪あーあー、髪留めやられた!結構高いのにこれ。」
 
 いちご貴族の一撃は、敬次郎の頭を掠めるだけに留まった。
 
 「さ、次こそ、津ヶ森、ですよね♪」
 
 ツーテールの片方を解き、残った髪留めで髪の毛をポニーテールに整えながら敬次郎は笑った。
 
 
 
―――――
 
 津ヶ森小中学校にて。
 
 『トイレの精』の始末を敬次郎に許したことを、良は心底後悔した。
 
 敬次郎は少女の姿をしたそのリリスの首を締め上げ失神させると、胸から腹にかけての肉を四角く切り取ったのだ。
 
 生きたままもてあそばれるリリスの姿を、良は少しだけ見て目を逸らした。
 あばら骨とその中で脈動する心臓。むき出しになる消化器官、肝臓、脾臓、子宮。全部真っ赤に染まっていた。
 そして、それらの内臓をまさぐる敬次郎は……本当に楽しそうな顔をしていた。
 
 「シラバキ倒してとっとと帰るよ。」
 
 夜明けを理由にした良の言葉には、多分に逃避も混じっていた。
 
――――
 
 
 ホテルいちご貴族でのはしゃぎっぷりの理由を、後で良が聞いてみると、
 
 「そうしたかったから♪」
 
 という言葉が返ってきた。
 
 「ソロで潜ってると余裕ありませんし、3人以上のチームですと、許してもらえませんしね♪ま、お兄さんの度量と胸に甘えたってことで、許してください♪」
 
 敬次郎には悪びれる様子も無く。
 ああ、ただのサディズムか。いじめっこがいじめられっこをいじめるとの同じ。ただ暴力を振るいたかったので、そうしただけ。
 なんともシンプルだ。
 
 「やってみるもんです♪おかげで、『先生』のように殺すこと自体に快楽を感じるってのが分かるようになった♪」
 
 先生とは、彼の師匠のこと。叔父のような存在、らしい。
 
 「じゃ、また。流石に眠いや。」
 
 お気をつけて。
 敬次郎の言葉を背に受けつつ自室に戻っていく良の気持ちは、一段と沈んでいた。
 自分の嗜虐心を、アレは見抜いている。
 沢山の感情が僕の中にはあるが、醜い部分があるのも確かだ。
 
 確かだが。
 
 「そうしたかったから♪」
 
 あのようにまっすぐに。あるいはいびつに?追求することなんて及びもつかなかった。
 手の中でもてあそぶようにいたぶる。いっそ耽美にも近い領域を頭に描いていた良は、幻滅したような気分でもあった。
 蹴る。殴る。ぶつかる。
 サディズムとは、見下ろすだけではない。『単に暴力を振るう』その野蛮さもまた、サディズムなのだ。
 一方で敬次郎は、これまた目を逸らしたくなるような猟奇を好む心もあった。
 
 「何て極端なんだ……。」
 
 素直なだけだと、彼ならきっと笑って言うだろう。
 
 結局今回の討伐行は、気晴らしには到底なりえないもので。
 
 今度は自分が小織をデートに誘ってみようか。
 近いうちに。
 まぶしい金色の朝日が、良の目を刺した。
 
 
 
 以上。」
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