【IF Another despair】?冗談の領域

 「思いついたから。
 
 俺TUEEEEの人だから自重しないぜ。
 
 こんばんは、鳩です……。
 
 妄想シルバーレイン。
 
 【IF Another despair】?冗談の領域
 
 たった三つの魂。
 それだけが、僕を丘・敬次郎たらしめている。
 
 「最近派手になってきてね?」
 「まあ、色々あってね。名が知られてないと、こちらでは困るんだ。」
 
 サングラスに長髪の植松・宗撰と、短い髪に胡散臭い笑顔の筧・次郎。
 どちらも、一世代前の能力者、と分類される存在。
 
 「動きにくくなるんじゃないのかねえ?」
 「まあ、僕らを縛れるものなどありはしませんから。」
 「つかまっちまえばいいのに。」
 
 横には、リリスに良く似た、銀髪に黒い瞳の女:ティアと、両腕が銀で出来た、灰色髪のツーテールに青い瞳に女:筧・小鳩。
 二人ともビールを片手に柿の種をつまんでいる。
 
 「よくやるよね、ほんと。」
 「……『知られること』もまた、この世界では力になりますゆえ。」
 
 4人が見ているのは、次郎と小鳩のゴーストタウン壊滅動画。
 血肉と妖魔が入り乱れる、自主制作のB級ホラー映画のようなビデオだ。
 
 「相変わらず、楽しそうにやってるねえ。」
 「全然楽しくありませんよお、こんなのただの作業ですもの。」
 「ニコニコしてるくせに。」
 「これは営業スマイルですよお。
  死んでる奴を殺しても楽しくはありませんってば。
  一応キャラ作りでニコニコはしてますけどね。」
 
 ティアがビールを噴出した。
 
 「ジロちゃん、今更キャラ作りとか。」
 「……大事なことなのですよ。」
 
 ぽりぽりと柿の種をかじりながら、鳩が面倒そうに呟く。
 
 「あれだ、あのー。銀がこの世界の理不尽を体現しているでしょう?
  つまり、この世界には、迷信や伝説を現実にする力があるわけです。
  どうやらこの世界にはその法則が随分と定着しているらしくてね。
  『そのように知られている』ものには、それに相応しい力が宿るらしい。」
 「よーわからん。」
 「悪魔がいるから人がそれを恐れる、のではなく、悪魔と言う存在を人が信じたから、悪魔が具現化した。とかまあ、そういうお話。
  人が信じたり畏れたりするものが、事実になりやすいみたいなんですよ、『この地球は』。」
 「……称号という、文化も正にそのようで。
  『その手の知名度』というものが……実力を規定するようで。」
 「有名になったら実力がついてくるってか。」
 「でも有名になるとアレですよー、面倒が多くなる。」
 「はーん。」
 「ふーん。」
 
 植松もティアも興味なさげに息を吐く。
 
 「あの子には、賭けててね。」
 「誰だ?」
 
 次郎の伏せた目に、宗撰が視線を流した。
 
 「丘君。」
 「ふん。」
 「この世界に生まれたものに、託さなくてはね。」
 「どーでもいいぜ。」
 「でしょうね。」
 「相変わらず、趣味の悪いビデオでした、っと。」
 
 宗撰が、ビデオの電源を切る。
 ティアは伸びをし、次郎はストレッチを始め、小鳩は立ち上がった。
 
 「行こうか。」
 「行きましょうか。」
 「行こう行こう。」
 「……参りましょう。」
 
 それはまだ、鎌倉が特区に指定されて間もない頃のお話。
 まだ危ういながらも、鎌倉特区の人々が狂い切っていなかったころの話。
 彼ら四人が残した傷跡は、まだ鎌倉特区のそこかしこで確認することができる。
 
 次郎と小鳩は、思いを具現する銀の力に己の名を掲げた。
 
 『見えしときには既に遅し』雷神:次郎羅猛
 『その眼前に吹き散らされぬ命無し』風神:パティ・ガントレット
 
 そのように。
 そのように知られるように、手を回したのだ。
 
 
 
 そして、彼らと共に嵐を成すもの。
 
 『豪雨彼らを屑に帰すべし』水神:丘・敬次郎。
 
 雷、風、雨。
 
 雷は死に、風は絶えた。
 今三つに分かたれた魂は一つに戻る。
 
 星屑の幻灯は異界の魂を映し、遠い滅びの煌きを世に現す。
 
 豪雨、汝の魂よ目覚めよ。
 儚い望みを叶える為に。
 殺人鬼が願った神の死を。
 人形が祈った世界の平和を。
 冗談のようなその結末を。
 そのためだけに生まれてきたことを。
 
 雷も風も、いまや汝の
  
 
 
 
 
 以上。」
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