私の愛した

 「お前を嫌いでいたい。
 
 こんばんは、鳩です……。MSNのチマチマとした仕様変更のおかげか、父神様のパソコンでも安定してエントリが書けるようです……。
 
 妄想シルバーレイン
 
 狂気に至る整然な理路
 
 朝に日が照り夕に雨が降るという日が続いている。
 不安定、と言えばそれまでだが、
 強烈な熱による上昇気流が急激に巨大な雲を発達させ、雷雨を呼んでいるのだ。筋は通っている。
 強く晴れ渡るからこそ、雷雲が起こる。
 「あんなに晴れていたのに」ではなく、「あんなに晴れていたから」。
 
 丘の育った里は、盆地にある。
 熱気が逃げる場も無く集まり、山間なので雨も降り易い。夏は地獄の釜を煮詰めたような有様になる。
 一足走るごとに汗が出る。
 湿気がまとわりついて離れない。汗が出ても涼しくない。風が吹いても温いだけ。
 跳ぶ。
 血液の熱が逃げない。排熱不全を起こしているのを感じる。
 水は飲んだばかりだ喉は渇いていない。
 
 並んで走る仲間の忍者も、装束に汗をびったりとにじませている。顰められた眉から鬱陶しさが伝わってくる。
 これが、体の耐久力を上げる為の設定なら納得もするが、ここは訓練が終わろうが始まろうが鍋の底なのだ。それがたまらない。
 
 「ちっ!」
 
 舌打ち一つ。用意された木人に、少なからぬ怒りを込めて、丘は苦無を突き刺した。
 
 
 近い雷音。
 その時はまだ晴れ間が多かったが、10分もすれば空は濃いグレーになり、叩きつけるような雨が降り出した。
 日光は遮られ、気温の上昇はストップ。
 ずぶ濡れの体にはもはや大気と接している部分の方が少なく、体温が奪われていく。
 
 煮えていた体が一気に冷める。
 苛立ちも鎮火して。足を取るぬかるみも「仕方ないな」で済ませてしまえる。
 
 そろそろ集合の時間だ。
 熱して冷まして熱して冷まして。
 こんなこと繰り返していたら、いつか割れちまうぞ。
 
 ぶつくさと呟きながら丘は下山していった。
 
 お屋形様が聞いたらきっと笑うだろう。
 刃も出来ていない日本刀が何を言うのかと。
 熱して溶かして叩いて冷まして。正に繰り返している最中ではないかと。
 何より、一年に一度くらいは。
 万人を激しく打ちのめす狂った季節がこなくては、地球という惑星の沽券に関わると。
 
 その日の集会で、お屋形様はいつもより少しだけ、笑っているように見え、
 それを、目にした幾人かの忍者はいささか畏怖した。
 
 以上。
 
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