それはしょうゆ

 「恋愛ごっこでもいいんじゃないか?ごっこが出来ると言うことは、本物も一度はやったことがあるってことだろ?
 
 ん?どうした、笑えよ?
 
 
 こんばんは、鳩です……。
 
 
 妄想シルバーレイン……。
 
 憎世の凝縮
 
 「バカに力を持たせるなよクソがっ!」
 「落ち着けよ。」
 
 モニタに毒づく丘を、ルームメイトが宥める。
 丘はヘッドホンを振り捨てて立ち上がり、苛々と部屋の中を歩いた。
 
 「それともアレかな?バカだから力持ってんのかね!?
  日本語もまともに話せないようなゴミリリスが、何でボスなんだよ!」
 「落ち着けって、バカはお前もだろ?」
 「僕はバカではありません。
  ただの愚か者です。」
 
 はっ、とルームメイトが呆れた声を出す。
 
 「自分の名前を一人称にする奴にはロクなのはいません。例外なくバカです!」
 「壁薄いから、演説は静かにな。」
 
 暗に落ち着けと言われて、丘は長い息を吐いた。
 
 「……海原雄山が、バカに車を与えるなと言った理由をこの上なく理解しましたよ。
  ああ、読むからにこいつは貴族階級みたいなもんなのかな?生まれながらにして絶大に強くて、残念なことにバカ。
  生まれからしてこうなら、まあ、バカさ加減は哀れんで、恨むのはこんな奴を生んだ親か神にしときますが。
  見ててムカつきますね。あからさまにバカで力を持ってるってのは。
  こんな頭のあったかい奴の趣味のために人間が殺されたのかと思うともうね。」
 「……。」
 「あ、その目。」
 「……。」
 「ええ。
  わかってますよ。
  そのとおり。
  思っているとおりです。
  僕は、「こいつよりはまだマシな殺人をやってる」って言いたいんです、ご名答。
  そして、それがただの劣等感から来るものだと知ってる。
  人種の劣等を自覚する人間ほど、その自覚を否定するために自分らの種族の優秀さを誇ろうとする。
  そう。これは。ただの。
 
  同属嫌悪だ。」
 
 ポーン。
 パソコンからメールの受信音。
 送り主の名は『Kobato-Patriarch』
 件名は、『再誕おめでとう、カケイジロウ』 
 
 「クソめ。」
 「クソです。
  だからこそ今回は。僕。
  任務とか何とかじゃなく、純粋な殺意だけで戦いにいける。いけます。
  ああああ、楽しみだ……。」
 
 十五夜を過ぎた月は、痩せ細りながら彼らの部屋を見下ろしている。
 あの月の、決して地球に見せない裏側には、醜い魔王が棲んでいる。
 悪意を狂気浴びせる時を待ちながら、彼らをじっと見つめているのだ。
 
 
 以上。」
 

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