逆鱗を求めて。

 「今更過ぎる、即ち…光をも逃がさぬ暗黒の超重力 へのハマリ方。
 
 こんばんは、鳩です……。
 
 チューハイはいい……適度な度数の高さと呑み易さ、何より、氷で割るのが前提なので、冷蔵庫での冷え具合を気にしなくていい……。
 
 ビールは氷で割ると味が全く違って参りますから……。
 
 スカイプの会話にて、チューハイの道を説いて下さったありくい神様に多大なる感謝を……。
 
 
 妄想シルバーレイン
 
 酷い話
 
――――タバコも吸えないガキによ?生きるか死ぬかの戦いをさせるんだ。
――――百歩譲って、『こっち全然有利』っていう実際の状況を加味したとしても、だ。
――――戦いじゃなく、駆除だ、つってもよ。
――――相手を『殺す』のが、フツーの。フツーの依頼なんだよ。標準のレベルなんだ。酷いマフィア振りだとは思わないか。
――――殺すってのはな……。相手が参ったすれば勝ちじゃないんだよ。
――――泣こうが喚こうが、血を吹きだしてようが、そんな惨めなクズを踏みにじって、動かなくなるまで叩いて切って潰して……
――――それを学校でやらせる?……
――――いや、いやいや♪本家殺し屋の仕事舐めてるのか、狂ってるのかどっちだい?
 
                                         ――――“シルバーレインの筧・次郎”の独り言を聞いた、ある者の記憶より。
 
 
 「もう一遍言ってみろよ。」 
 
 丘・敬次郎は、そう言ってから、自分の口に人差し指を当てた。
 
 「失礼。先ほどの言葉、申し訳ありませんが、もう一度お聞かせ願えませんか。」
 
 仲間を手で制しつつ、彼は相対する敵に言った。
 だが、丘の穏やかな仕草の持つ意味が、仲間には残念ながら。とてもよく伝わった。
 
 丘は元来、戦いに興味が無い。
 彼の態度を見ていれば分かる。
 ゴーストは駆除するもの、能力者は切磋琢磨するもの、他人なんか知ったことではない。
 そういう、『普通の感覚』を持っているのは、見ていればすぐ分かる。
 
 「もう一度。どうぞ。」
 
 だからこそ、今正に目の前にいる丘の態度の相違が、仲間には良く分かった。
 
 「お願いします。」
 
 彼は、『どうでもよいから』演技をするのだ。道化のように。
 何でも無いことを大げさに装飾し、言葉にする。態度にする。
 
 そんな男が仲間を制止してでも言葉を発したい。それ自体が異常事態。
 どんな丁寧な言葉で繕おうとしても、『繕いたがっている』と見透かされてしまえば。
 
 「気分を損ねたなら、謝るよ。」
 「いいから。もう一度おっしゃってください。一字一句違(たが)えずに。」
 
 丘が緊急事態を迎えていることは、彼に親しい人にならすぐにわかる。
 
 「……。『***************』。」
 
 場は、銀誓館学園プール地下。学園黙示録会場。
 他人にとってはきっと何とも思われぬ言葉に、丘は怒りを露にした。
 
 「僭越ながら、申し上げます。それはね。
  倒れた後心臓とか首にぶっこんで殺してやるって宣言なんだ。」
 
 丘の俯いた顔から見上げる眼が、鋭く相手チームを刺した。
 
 「他の誰が何と言おうと、この忍者にとっては、『絶命させる』という宣言です。
  倒れた後、蹴り飛ばされようが文句は言いますまいな♪」
 「悪かった……今後このような言葉遣いは」
 「殺す。」
 
 もう誰も覚えていない。
 丘敬次郎にそこまで言わせてしまった台詞を。
 勝ったか、負けたかも。
 だが、丘にはあるのだ。
 そこまで理性を失わせ、憎悪と殺意を齎すほどのスイッチが。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ……そのように、今日『設定しました』。怒りってかっこいいですからね♪
 じゃあ、今後ともよろしく♪
 わたくしのお人形♪
 マスカキにも使えねえ、他PCに説教するにも若すぎる丘・敬次郎。
 逆鱗があるって、今設定しましたから♪
 精精わたくしをたのしませておくれ、フジタカズヒロのように、ヒラノコウタのように!
 あはははははははははははははははははははははははははははははは!!!!!
 
 
 異常。
 
 補足しておきますと、実際に黙示録で丘の逆鱗に触れるようなセリフがあったわけではございません。
 
 ただ、怒りで我を忘れるってかっこいいなあ、丘にもやらせたいなあ、と思ったので、その内臓と内情をぶちまけたのでございます……。」
 
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