本当に尊いと感じるものへの憧れと、醜くてもいいのだ、という自己肯定への疑念

 「大人の判断を心から納得できるようになりました。
 
 けれど、大人には一生なれないでしょう。
 
 ずっと10代、いや、幼稚園の頃から妄想を続けてきたオタクとしては、
 
 脳内妄想のカッコイイ自分から離れて生きていくなど、全く想像がつかないのです。
 
 現実なんていらないと何故皆言わないのでしょうか?事実など、9割は自分の価値観を否定するものばかりなのに。
 
 本当にわからないのです。
 
 
 こんばんは、鳩です……。
 
 妄想シルバーレイン……。
 
 憧憬の肖像
 
 「僕を呼んでください。」
 「え?」
 「呼んでください。」
 「……丘先輩。」
 「もっと。」
 「丘先輩。」
 「もっと強く。」
 「丘先輩!」
 「もっとぉ!」
 「丘!先輩!」
 「もっとだよぉ!おっ勃つぐらいでけえ声で!俺を呼べえ!!」
 すぅ……。
 「丘!敬次郎おおおぉ!!!」
 「おおおおおおおおお!!!!!!」
 
 魂が肉体を凌駕する、とは。
 通常、肉体が限界を超えて損傷した場合に、
 使命感などの強い思念を呼び起こすことで、一時的に代謝を活発化させ、肉体を回復させることである。
 
 通常は、その一瞬による回復で致命傷から立て直したり、
 追撃を受け、完全に沈んだりするのであるが。
 
 どちらにしろ、肉体が限界を迎えることを引き金に生じる、瞬間的な現象である。
 だが。
 目の前に居る敵が、自分の肉体の限界を以ってしても倒せない、という場合。
 即ち、致命傷を負っていないにもかかわらず、限界を超えなければならない場合。
 
 精神を呼び起こさねばならない。
 回復とは違い、一瞬では足りない。
 継続的に精神は肉体を凌駕し続けなくてはいけない。
 『火事場のバカ力』などと呼ばれる状態を、維持し続けなくてはならないのだ。
 それも、己の意思で。
 
 それでもなお、勝てるかは分からぬ。
 
 「おおおおおおおお!!!!」
 
 だが、湧き上がる充足感は。
 守りたいという自己満足は。
 呼ばれたという既成事実は。精神を強く後押しする。
 
 やるんだ。やるんだ。やるんだ。
 
 自分で自分を鼓舞する。
 鼻血が垂れ、目から涙が出る。胃液を何度も飲み込み、頭痛に耐える。
 手足の痺れ、高揚しすぎることによる不安定感。
 すべて。すべて。一本に向けろ。
 
 苦痛を耐える修行はしただろう。
 精神の鍛錬もしてきただろう。
 非情に徹して行動する訓練もしてきただろう。
 できるんだ。できるんだ。
 
 倒せ。倒せ。×××の為に。
 
 思うように動かないほど痺れていても、今まで体感したことのない強さで動くのは間違いないから。
 俺の体。
 
 ……行け。
 
 「もう一度、呼んでくれ。」
 「丘、先輩。」
 
 十分だ。行くぞ。
 
 行くぞ。
 
 行くぞ……
 
 以上。」
 
 
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