新しき理

 「……。クズ。
 
 こんばんは。鳩です……。
 
 妄想シルバーレイン……。 
 
 空と水と森まで汚して。
 
 『はい。消す、で。』
 「方法は如何に。」
 『うーん。……やっぱり行方不明が一番良いですね。
  家族が可愛そうですし。通り魔やると犯人見つかるまでほとぼり覚めないから。
  誰かに旅に行ってもらうのもねえ。』
 「御意。」
 『できれば早く。それだけ僕も早く動けるので。』
 「始末の方法は。」
 『とりあえず拉致で。
  あの手の人は直ぐ叫ぶから、口をきちんと塞いでください。
  あと、手加減知らないと思うので気をつけて。油断はしないように。』
 「御意。遺体は使いますか?」
 『いや、男に興味無いですから。
  バラすのを単に手伝うだけならやりますけど。
  あ、携帯電話は直ぐに探して壊してくださいね、GPS付いてるかも知れないから。』
 「御意。」
 『報酬は、一人15万でいい?』
 「経費は別口で?」
 『……込みで20万渡す。』
 「30万。」
 『23。』
 「28。」
 『……23、だ。』
 「27。」
 『……25。これ以上は負からん。』
 「御意。」
 『では、頼んだ。
  お屋形様に話は通してある。「空水森」と言えば通じます。』
 「では、行ってまいります。」
 
 
―――――
 
 「……え?」
 「初めまして♪いや、とっくにご存知ですよね?僕のこと♪」
 「あ……。」
 「鎌倉へ行ってみてください。そして、曇りのない眼で空を見上げてみてください。
  居ないはずの僕がここに居ると言うことは。つまりね……。」
 
―――――
 
 御簾に映る影は、小柄な少女のそれ。
 丘・敬次郎は恭しく頭を垂れる。
 
 「順調ですか?」
 「順調です。
  神の意向どおり、不快な輩の始末は進んでいます。」
 
 ツーテールの髪を揺らし、影が笑む。
 
 「全く、全く罪深き魔神ですよな、我らが創造主は♪」
 「想像上の産物に殺させてから、本格的な具現の時を待つ。
  人が死んだその時、我々のような『ありえないもの』が『ありえるようになった』と気づくものはまだ居ない。」
 「うふふふ、突然に戸籍が膨れ上がりますね♪」
 「死亡者名簿も♪」
 「本当に罪深い、己の弟さえ我らに殺させて♪」
 「しがらみは全て殺す心算なのでしょう。
  酷い。酷いことです。」
 「人智を超えたものは、想像の中にある。
  ならば、想像の中にあるものが、想像の外に出でたなら……?」
 「あれは、世界の帝王にならねば満足できないのでしょう。」
 「しかり、しかり。
  正に我らの時。逢魔が、刻。」
 
 
 くつくつという笑い声と共に、世界はゆがみ、全てのフィクションはノンフィクションになり、全ての物語が現実になり、全ての矛盾が捻じ曲げられ、全ての願望が叶い、全ての絶望が齎され、世界は、世界は、
 
 
 以上。」
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