「ぬめるのがイイ!
 
 こんばんは、鳩です……。
 
 何も考えていませんが、更新しなければいけないはずなのでします……。
 
 
 妄想シルバーレイン
 
 魂魄の系譜
 
 凡人と天才には歴然とした差がある。
 
 凡人がどれほど努力をしても、同じだけの努力を積んだ天才には勝てない。
 それどころか、天才は天才なりの修練法を見出し、それは凡人がマネをしても決して同等の効果は得られない。
 
 例えば、人体の筋肉には大きく分けて瞬発力の速筋と持久力の遅筋が存在するが、
 その割合は生まれた時に定まると言われている。
 速筋に恵まれて生まれた人間はどうやってもマラソンランナーにはなれないし、
 遅筋を豊富に持つ人間はどんな努力をしても短距離走では競えない。
 
 生まれは、その生命の経過を強力に決定付ける。
 
 猫は虎にはなれず、犬は狼に戻れない。
 人は生まれつき人でしかなく、バケモノになることなど、できない。
 
 「ならば。」
 
 筧・小鳩は恭しく手を掲げた。
 
 「天才に生まれた者を凡人が下すことは不可能なのか?」
 
 体力、精神力、頭脳、技術。
 全てにおいて自己を上回るような存在に、勝つことは出来ないのか?
 
 「下すことなら、できる。」
 
 それが天才であれ、バケモノであれ。
 人間が長い時間をかけて絶えることなく追求し続けて来たたった一つの方法で。
 
 「殺すことだ。」
 
 相手の土俵で戦わない。
 戦っていると意識すらさせない。
 憎悪を満たす数少ない方法。
 嫉妬を紛らわせる有名な方法。
 
 「自分の近くに人を殺す人間などいない。
  普通は皆そう思っている。」
 
 だからこそ効果的。
 だからこそそれが。
 
 「それが、わたくしどもの仕事です。」
 
 無力化する方法は、殺戮に限らない。
 人間社会の中で生きられないようにする、
 権威を失墜させる、そんな方法はいくらでもある。
 だが、有象無象を問わず黙らせる方法はこれだけだ。
 人間は、これ以外の方法を未だに発明していない。
 
 「だから、人間だけが、バケモノを殺せる。
  我々はバケモノそのものだから、バケモノと殺しあえる。
  この二つは、大きく意味の異なるものだ。」
 
 筧一族は、人間がバケモノを殺すことを心から信じる。
 そして、人間の悪意と己の狂気に身も心も捧げる為、
 バケモノとしてバケモノを殺す。
 いつか正しき人間の手によって、我等諸共全てのバケモノが消される日を望むが故に。
 
 「行け、丘。
  お前は、わたくしどもと同じものだ。
  凡百の能力者に過ぎないが、
  能力者の頂点すら下す覚悟と卑怯は持たせたつもりだ。」
 
 小鳩の前で、黒い髪の男が頭を垂れる。
 
 「……やれ。」
 「はい。」
 
 男が、声を返した。
 彼の中で「スイッチを切る」という言葉がよぎった。
 男――――丘・敬次郎が目指し始めていた頂。
 どんな相手にも、急所がある。命に直結する急所が。
 ならば、力量で劣ろうが技量で負けようが、そこを「押せ」ば、必ず殺せる。
 何人もの人間を好んで解剖し観察した末に出した結論だ。
 他の誰にも真似できない。他の誰をも殺す。下す。
 自分こそが、『その』天才なのだ。
 
 「全ては、神の御心のままに♪」
 
 確信に満ちた声を聞き、小鳩は深く笑んだ。
 
 以上。」
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