戦鬼の心得

 「プレス機の試運転に使われろ!
 
 こんばんは、鳩です……。
 
 妄想シルバーレイン……。
 
 
戦鬼の心得
 
 
 「イグニッション!」
 
 何?!
 構える間もなく、丘・敬次郎が水刃手裏剣を放った。
 
 「うお!?」
 
 まともに受ける。
 「どこかの物語の女魔術師のように。」
 
 両手を左右に下げ、舌を出し、上目遣いで見つめる。
 蛇のように。
 
 「それを言う奴は誰であろうと、ぶち殺すと決めています。」
 
 もはや言葉は通じない。武器を構えた。
 
 「戦いを避けたい、と願うのはいい。」
 
 丘が一歩ずつ迫ってくる。
 
 「戦わないという選択は、尊いものです。」
 
 一歩一歩、何かを確かめるように。
 
 「戦うという決意も、また貴い。」
 
 上目遣いの嫌らしい笑みが、迫る。
 
 「しかし、『戦うのは嫌だ』と、公言することだけは許されていない!」
 
 何故だ、と、自分の顔が語ったのだろう。
 丘が僅かに首をかしげて、言葉を続ける。
 
 「あなたがどう思っているか知りませんが、
  銀誓館は、ゴーストを退治するための組織です。
  もっとはっきりと言えば、能力者の強力な異能をゴーストにだけ向けさせるための組織です。
  つまり、僕らに、人を一方的に殺せる力を持つ口実を与えてくれているのです。」
 
 背に汗が走る。
 丘・敬次郎は、決して突出して強い能力者ではない。
 だが確かに感じる恐怖、嫌悪感。これは。
 価値観の違い。同じ人間とは思えない何者かが、そこにいる、その感じ。
 
 「僕は、『僕ら』は。人を害する力を持っているという自覚の無い奴を許してはいけないのです。
  そう教えられた。
  自分は危うい、生きていてはいけない。生まれたことが間違いだ。
  ただ、一般人の安全を守ることだけで保障されている命です。
  ……あなたがどう感じていようが、それが力を持つ者がわきまえるべき礼儀というものです。」
 「それは……。」
 
 間違っている。と。言おうとした。
 
 
 その口につきささる、水の刃。
 
 
 
 
 以上。」
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