紡ぎ手などいない。

「お前は人間に満たないのだから人権が無いのは当たり前だろ。

こんばんは、鳩です……。

妄想バロックナイトイクリプス……。

誰が片づけるのか

「お前で終わり。」

侵入者の目に映ったのは、座りこんだ少女と、
彼女が自分に向ける銃口。
女の周りには使い捨てられた拳銃と薬莢がいくつも転がっている。

――音沙汰がないから、様子を見に来ただけだったのに。

銃口から噴く火が見えると、そんな意識も薄れ消えていった。

—-

「ミッションコンプリーッ……。」

女は項垂れ、銃を持った手をそのまま下におろす。
血の匂いが満ちる、室内。
防衛の任は果せたが、片づけを考えると憂鬱になる。
今回は「それも込み」だ。

「E(イージィ)。」
「はい。」

背の高い青年が歩み出る。
既にその手には、モップとバケツを携えている。
それを見て頷くと、女は携帯でどこぞへと連絡を取った。

「……回収の手はずは出来た。」
「わかりました。」

既にEは血を拭き始めていた。
女は死体を引きずり、部屋の隅に集める。
詰まれた死体から、どろどろと血が溢れだしてくる。

「手っ取り早く血抜きって出来ないもんかな。」
「ゆでるのが良いらしいですよ。血が固まるので。」
「現場じゃムリダナー。」

せっせと床を拭く男を背に、女は肩を竦めた。

—-

しばらくすると作業服の男たちがやってきて、
テキパキと死体を運んで行った。
後に残った血や肉片も、無駄のない動きで始末して行った。

「あれがプロですか。」
「あのプロにはなりたくないけど。」

Eの言葉に、女はため息を吐いた。

「じゃ、帰るか。」
「では、そのように。モップを洗ってくるので、少し待っていてください。」
「うん。」

死臭を漂わせたままタクシーには乗れない。
女とEは1時間ほど歩いて、ようやくヤサに辿り着いた。
アパートの鍵を開けると、女はベッドに飛び込む。

「疲れたー。」
「シャワーぐらいはお浴びになっては。」
「……うん。」

受けた傷はまだ塞がっていない。
シーツに血痕が付く前に、女は跳ね起きて服を脱ぎ捨てた。

ほどなくして、二人ともシャワーを浴び終わる。
硝煙の臭いは抜けないが、致し方ないことだ。

「わたし寝る。」
「ではごゆるりと。」

ベッドに飛び込んだ女の上に、当然のようにEがのしかかった。

「寝るって言ってんだけど。」
「息抜きも必要かと。」
「誰のだよ。」
「無論、主(あるじ)の。」
「……退いて、重いから。」
「仰せのままに。」

Eは肩をすくめつつ起き上がり、ベッドの横に降りて立った。
女はくるりと仰向けになり、溜息を吐いてから、パンツを脱いだ。

「……お願い。」
「仰せのままに。」

Eはそう言って、彼女のシルエットに重なった。

以上……。

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