過去も未来も読書のように自在に

「このクソが!

こんばんは、鳩です……。

妄想バロックナイトイクリプス……。

猫に生まれて虎に成った 人に生まれてあやかしになった

「悪くは無い。」というのが、師の感想であった。
師は穴だらけになった胴を撫ぜ、横たわる弟子に優しく声をかけた。
師の肉体に空いた穴からは血は出ておらず、代わりに緩やかに大気を吸い込んでいる。

「僕のヒントが役に立ったようでなによりです♪」

弟子は応えない。そんな余裕は無い。血で埋まった気管を咳で洗うので手一杯。折られた手足の痛みに耐えるのに精いっぱい。
それでも、弟子、鳩目・ラプラース・あばたの意識には、いくばくかの達成感が生じていた。

—-

「よろしければ、種明かしを。」
「御免こうむります。」

手合わせの後の反省会。師と鳩目が和室にて向き合って座し、意見を交わす。
にべもない言葉とは裏腹に、鳩目の顔には微かな表情が浮かんでいた。

「それは残念♪」

師の言葉にもまた、笑みがにじんでいる。

「では、勝手に一人ごとを言わせてもらうとしましょうか。
……僕の体に当たった弾丸、まず当たったというところが大事ですね。
通常の弾薬程度の初速ではまず僕を捉えるのは無理なので、これは一時期流行った因果の逆転とか言うのを使ったのかな?命中したと言う結果を確定してから弾丸を発した、みたいな理屈。
次は、僕の体に傷を付けた、という部分。
あなたの攻撃程度では僕の体には傷は付きませんから、『あなたの攻撃ではない』のかな。だが残念ながら致命傷ではなかった。
……うーん、不可思議な肉体を持つとこう言う時面倒でいけませんね、致命傷にならない理由がいくつも浮かんでしまう。
ここは致命傷ではなかった理由は置いておいて、何故通じたか、と言う部分のみに着目しましょうか。
命中に因果の逆転を用いたということは、時間に干渉出来る能力ということでいいのでしょう。僕の体に弾丸が通じたのもそれだとすると……。
そういえば弾頭はありませんでしたな。消滅したのか存在しないのか。
……ああ、お手上げです。ヒントが少なすぎる。」

師匠がひらひらと手を振り、弟子をほめたたえる。鳩目はにこりともしなかったし、師の推理の間に一言も発しはしなかった。

「不完全ではありますが、」

ただ、

「あなたに通じる攻撃が成せた、ということで、まずは方針が決定しました。
ありがとうございます。」

溢れ出る喜びを口にしないではいられなかった。

「楽しみにしています♪」

そして、師も。

 

以上……。

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