Shatterstorm

「お前の望むものはどこにもない。あったとしても壊す。跡形もなく。

こんばんは鳩です……。

さてさて妄想バロックナイトイクリプス……。

Meltdown

鳩目・ラプラース・あばたが飲み干したビール缶を投げ捨て、突っ込んでくる。一直線に。

「行くぜ正義の味方。」
「おう!来い悪党!」

見開かれた瞼、透き通った瞳。一歩ごとに削れる地面、蒸気と白煙を混ぜて吐きだす鋼の腕。御厨・夏栖斗は両手のトンファーを交差させ着弾地点に置く。十分な余裕を以ての構えであったが、しかし衝撃は御厨の想像を上回る。
踏ん張ろうとした足が浮き、上体ごと持ち上げられた。

「うおっ、」
「っしぃっ!」

浮いた身体を逃さず左の鉤突きが襲う。防御は間に合うがこれも身体ごと押し流される。
勢いに逆らわず、地面にトンファーを突きたてて身体を翻して戦闘態勢に戻る。

「やるじゃんあばた!」
「はあっはぁ!」

笑みを見せる御厨に突撃するあばたは、嬉しそうにも見えた。紅潮した頬は酒の故か狂乱の故かもうわからない。少なくとも、御厨の知る鳩目あばたではありえなかった。

悪神・裏野辺一二三を討ちとる任務において御厨は、彼女の冷徹さを支える任務にあたった。
裏野辺一二三は大量の怨念を背負い宿すことのできる類稀な器であった。引き受けた念を意のままにして暴れまわれば並みの異能力者では歯も立たないということで、彼の悪神から念を剥ぎ取ることが作戦の要とされ、その一翼を担ったのが鳩目と御厨であった。
鳩目の持つ増強効果の一切を無力化する銃撃技を少しでも万全な状態で、急所に確実に命中させる。御厨は彼女の集中を妨げない為の肉壁として任務に従事した。
神の化身との戦いで鳩目は軽口こそ叩いても、激情を露わにすることはなかった。
ただ静かに呼吸を整え、目の前で少しでも時間を稼ごうと倒れゆく仲間達にも、己の命を奪おうと突進する一二三そのものにさえ心惑わされることなく、役目を果たしきった。

その鳩目が、叫んでいる。銃把も握らずに拳を叩きつける。

「いやあっ!」
「っとおっ!」

御厨は正拳順突きを紙一重でかわしつつ、冷気を宿した拳を鳩目の胸に打ち付ける。
極葬細雪。
一切の無駄なく静謐で精密な動作と精気で打ち出された拳は熱量と言う名の無駄を全て奪って行く。
胸の中央部に割いた霜の花は鳩目の全身に広がり、彼女を氷像へと変えていく。勝負は決したかに見えた。けれど御厨は拳を引いたまま残心を崩さない。
わかるのだ。自分たちE能力者は多かれ少なかれ異常さを抱えて生きている。その本質が露わになる時こそ、怪物(エリューション)が最大の力を発揮するときなのだ。
酩酊し、得意の得物さえかなぐり捨て、至近戦闘の第一人者である御厨夏栖斗に殴り合いを挑むということはそういうことだ。

鳩目・ラプラース・あばたは今、その本当の力をむき出しにしている。
みるみる内に彼女の肉体の凍結は溶解を通り越して蒸発し、衣服が発火する。踏みしめた地面は焦げつき溶けて落ち窪む。

「何」
で今まで隠してた。

御厨は疑問の言葉を飲み込んだ。目の前の有様に理解できるような理由があるようには、到底思えなかった。

続く。

以上……。」
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