自己憐憫力

「地球の為に死ね。

こんばんは鳩です……。

……妄想…..。

虜囚
​猛烈な光が宇宙を食い貪っていたけれど、神は地球人を救う聖書を書くのに必死だった。
光はエネルギー。エネルギーは質量。質量は重力。重力は宇宙の膨張を止め、一点に凝縮し滅ぼす。神は人を救いたがり、太陽系が崩れさるギリギリで彼らを他の次元へと送る物語を作ることに成功した。
よかった。助かった。

「何が?」
​​​
神の傍らに、先ほど宇宙を滅ぼしたばかりの筧・次郎が立っていた。筧が輝く手を振ると、神は首をはねられて死んだ。逢魔・鳩がその首を掴み上げると、彼女の魔眼がそれを吸い込み飲み込んだ。
​​​
――――
​​​
ストレッチに30分。ランニングに45分。筋力トレーニング1時間。型稽古1時間。後は力尽きるまでシャドー。それが1日の練習メニュー。
パトリシア・バラン・瀬田は、褐色の肌に玉のような汗を浮かべつつプロテインを飲み干した。
彼女はサキュバス。人界を蝕む魔性『デウスエクス』を殺戮する『ケルベロス』として異能を振るう人外の者。
説明だけならそれで十分。設定だけならこれの他は余分。
けれど彼女が人間に似た形をして人間程度の知能を持ち人間の社会に生きる以上、物語が必要だ。
履歴書が仕事をするのではないのと同じように。面接、採用、業務への割り当て、その中での評価。それらすべて、或いはそれら以外も含めた全てが求められている。神が求めている。

「はぁー……。」

バスルームから出てきたパトリシアは、一直線に冷蔵庫へと歩く。
銀色に輝く業務用の冷蔵庫は、彼女の居城であるホテルのキッチンに鎮座していた。
観音開きに扉を開くと氷結した霧が溢れだし、居並ぶビール缶の姿に威を与えている。
パトリシアは満足げに笑い、缶を一つ取り出すと冷蔵庫の戸を蹴り閉めてプルタブを開け一気に口元に傾けた。

「っぷあーーーー!イキテル!」

疲労にひび割れた肉体に酔いと満足感が流し込まれ内側から光り輝く。
そしてそのままソファに横たわり彼女は眠った。

「ひとまずはこの程度で。」

逢魔の声は遍く空気を震わせ、しかし誰にも気づかれずに消えた。
以上……。」

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