Only unlives are undeads.

「忘れてやる。誰もお前のことなど思い出さないようにしてやる。

こんばんは鳩です……。

……妄想……。

Legends never die.
Dragon。
未開の怪物のことを我々はそう呼んだ。
翼があるとか火を吹くとかそんなことは定義に含まれない。
古くは氾濫する河であり、土砂の濁流であり、空に光る稲妻であり、地を揺らす脈動であった。
時が流れ、天災のメカニズムが解明されるごとに、それは神の領域から人の領域へと引きずりおろされた。
人の知恵と勇気が予測と対策を可能にし、理不尽を理で暴き尽くしてみせた。それでも未知は果てることが無い。
​​
宇宙の果ての向こう側は?素粒子の更に極小の世界は?並行次元、高次元の存在は?未来は?永遠の果ては?生命はどこから来た?死後はどこへ行く?
Dragon。
怪物が果てることは無い。


気絶寸前の痛みの中、​迫る弾丸に右腕がほぼ自動的に反応した。
拳銃の丸い弾頭がはっきりと見え、軽く右拳を打って跳ね返す。
次はまだか?引き金を引く敵の姿があまりにも緩やかで、苛々する。
次が来た。叩く。
その次は割合に早かった。さっき撃ってきた男とはまた別の男のモノ。拳で弾く。
……今度は遅い。さっきまでこれに全く反応できなくて、ああ胸も腹も穴だらけで痛いのに。
右腕の金籠手が唸る。ワタシに食らいつき脳に信号を送る。打てと。討てと。

—-
死に体だった女が、銃弾を手で打ち払った。5人がかりの掃射だったはずだが、右手の金籠手が見えぬほどの速度でジャブを放ち、すべて弾いてしまった。
超音速の爆音が室内に響き渡る。
パティ、パティと女の仲間が呼ぶ声が聞こえるが、女の目は虚ろだ。
サキュバスなのは見ればわかる。ケルベロスなのもすぐにわかる。それでもあれは。あいつは。何だ。

—-
頭の中でパパの声がする。

「いいかいパティ。殺人者に勝ちや負けはないんだよ。
あるのは、殺したか殺せなかったかだ。」

そう、パパはいつもそう言っていた。

「いいですか、パトリシア嬢。依頼に成否はあれど、勝敗はないのですよ。」

今度は師匠の声。いつも言われていた。仕事はかっこよくなんてないのだと。

「よいですか、バラン様。駆除は戦闘ではありません。
勝ち負けではなく、殺戮の度合いが結果なのです。」

先輩の声。
彼女は戦闘という言葉を嫌った。自分たちが行うのは戦闘ではなく駆除なのだと。

そう、そうだわ。
勝ち負けなどない。
勝ち負けなどはない。
あるのは。あるのは。

—-
女が腰を落とし、どうやら左の銀籠手から突きを放とうとしているのだけは見えた。
銀の籠手が白く輝き、あたりが真っ白になった。瞼を閉じる間もなかったのに、視界は真っ暗になり、俺の意識はそれっきり。

—-
「そう。パティが成ったのですか。」
​​
電話口で、男は嬉しそうに応えた。「いや、あなた方なら、われわれなら当然のことなのかもしれませんね。」男、というのは正しくないかもしれない。
彼の背にはコウモリのような羽があり、犬歯は長く伸びて唇の外にはみ出している。スラックスの背からは悪魔のような尻尾が蛇のようにはみ出しのたうっていた。

「で、どうです?うちの娘は。病院?ああそうですか。コントロールできるようにならないといけませんね。ええ、すみません、僕の育てが悪くて。」

くつくつと笑う。

「後片付け大変だったでしょう。ごっそり吹き飛んだそうで。いやあこの世界はヒールなんてものがあって助かりますが、ええ。ええ。
まあ、まだこれからです。それをどう使うか、どう向き合うか。そちらのほうが大事なのですから。
Kの子らは、どうあがいても尋常ではいられない。世界に喧嘩を売らずにいられない。
あの子が何を憎むのか、まだ決まってないらしいじゃないですか。いけませんよ、早く偏った感情を注入しなくては。
……いえいえそんな。可愛い娘ですとも。でも僕も育ちがよくないわけで。あはあ。あはははは。」

—-
K。
ぼんやりとした意識の中で、ワタシがとてつもない力を放ったのは何となく感じていた。

神や悪魔など幻想だ。ならば神や悪魔が実在するなら、それらは幻覚の中でしか出会うことはできない。
ワタシは見た。恐るべき悪魔どもがワタシの両腕に手を添えるのを。
朗らかな笑顔で、ようこそと口を動かすのを。

「契約なんかした覚えはナイけれど。」

ひとりごつ。病室の暗闇は何も答えない。
きっとそんなものは幻覚で、ワタシはただのケルベロス。デウスエクスを滅ぼすついでに少し汚い仕事をするだけの。神に会いたいと望んだこともないし、悪魔と契約したいことなどもない。
けれど幻覚の中でのみ出会えたなら、それは神や悪魔に違いないのだ。
ならば彼らは、ワタシを一体どうしたいのだろう。
次に出会ったなら、胸倉をつかんで吐かせてやる。
後始末、大変だったんダカラ。

以上……。」

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