終わりという概念

「生まれなかったことになればいいのに。

こんばんは鳩です……。

イラストが完成しました!
下記より完成原稿をご確認ください。
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完成原稿
●アトリエページ
http://tw5.jp/gallery/?id=129027
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●直接リンク
http://tw5.jp/gallery/combine/129027
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●商品確認
作家:内藤ゆう
商品:全身イラスト
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●発注オプション
・大きな画像(横768×縦1024)
・暴走
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●発注文章
イメージは「コズミックホラー」。
触手の悍ましさ、金属の光沢、狂った表情。
とあるゲームの「悪夢の声、ブリセラ」というカードイラストが発送の根源でした。
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異次元の素材が無理やりパトリシア・バランの形をしている、あるいは彼女を一皮むいたらこれが出てくる、というイメージです。
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ポーズ:画面に向かって立ち口を開けて怒りの表情をしています。
身体的特徴:体形は参照画像を踏襲しています。
但し肉体の構成要素が全く異なっています。
目と口は真っ暗な暗黒。
皮膚は脈動し、油膜のように歪んだ虹色に輝いています。翼は細い触手が編み込まれた大きな翼に置き換わっています。角はねじ曲がって大きく育ち悪魔のよう。
それでもどうやら乳房と尻は大きく、シルエットだけはダイナマイトボディ。
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右手に金の籠手、左手に銀の籠手を装備しています。
その二つだけは唯一「この世のもの」っぽくお願いします。
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これは『ケルベロスブレイド』のイラストです。使用権は鳩、著作権は内藤ゆう、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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内藤ゆう様、ありがとうございました……。
はい、もう「悪夢の声、ブリセラ」って書いちゃいました。そうでもしないと伝わらないな、と思いまして。
下腹部に紋様が集中している辺りがエロくてよいです。怒りの表現は静かな感じになりましたが、それもまたよしです。
これが目の前に現れたらどう見ても敵。そんな姿でありながら、元の姿の面影は残すよい悪落ちです。悪落ちと言いますか覚醒と言いますか。

内藤ゆう様、ありがとうございました……。

……妄想ケルベロスブレイド……?

 

ここではないどこかのすべて 今ではないいつかのすべて

永遠は終わる。人間の時間間隔では決して辿り着けないというだけで。
宇宙はすべての粒子とエネルギーをゼロに薄めるためだけに膨張を続けている。存在という過ちを、無限の時をかけて消し去るために。
永遠が終わった後。宇宙の切望が叶った地点。
人類程度では数学上でしか知見しえない、あらゆる存在が引き伸ばされて無に消えた無限の三次元空間。

​​​​​​
そこに彼らはいる。
​​​​​​
男神は暗黒の刃を持つ剣を片手で。
女神は光そのもので出来た杖を両手で。
彼らはたった一挙動で容易に宇宙を破壊しうる。
故に、此処しかなかったのだ。己の力を発揮し、試し、鍛え上げるには。
無が無限大に広がるこの空間しかありえなかった。
​​​​​​
男神が万象を吸い込む黒い奈落の剣を振ると、
女神は無限の有を無尽蔵に放つ光の杖でそれを受けた。
波濤が広がる。虚無と有が混じって飛沫き、次元を曲げてペイズリー模様に引きちぎる。
零れ落ちた雫は一粒一粒が新たな宇宙の種となる。一粒一粒が創世の輝きを孕んで膨張し、その中に生まれた時間がそれぞれ永遠の果てへと走り出す。
そんなことは彼らの知ったことではない。

​​​
男神は再び剣を振り、女神がそれを打ち払う。光を遥かに超えて、無限大より大きなスピードで。己らの力を更に高める為に。
​​​​​
—-
​​​​​
4月も中旬の陽気の中、座敷は痛いほどに凍てついていた。

「何で気にくわない奴の為に神経を使う必要があるのか、というのは反語としてみれば精神安定の種にはなりますが、疑問としては答えが出ています。」

吹雪の中心から声が聞こえる。
そこには、風雪で霞んだ男の姿があった。白スーツに白いズボン、黒髪をしているらしいその人影からは、悪霊の妖気とそれが成す冷気が霜を伴って吹き付けてくる。

「治安が悪くなるから、です。
気に入らない奴だろうと人間である以上、粗末に扱えば見ている人の心証は悪くなる。自分がその方に振るう暴力が、そのまま共同体の平穏さのレベルを避ける。
他人を粗末に扱う輩がいる。その事実だけで人は不安になり、保険を求め、しまいには自警団が歩き回ったり銃の携帯が当たり前になったりする。
他人のことなど気にするな、というのは公共の福祉を踏みにじる危険性があるワケですなあ。」

「ア、アノ、Excuse me.」

震える女の声が男の言葉を遮った。

「何です?」
「れ、冷房を少し緩くしてもらえると嬉しいんデスケド。」

パトリシア・バラン・瀬田の抗議にふむ、と男が首を傾げると、吹雪が止む。

「アーッモウ!耳が千切れて落ちソウ!」

立ち上がったパトリシアが凍った畳をぐしゃぐしゃと踏みつけて障子戸を大きく開く。日の光が凍結寸前だった褐色の肌を柔らかく熱してくれる。

「弱っちぃですねえ。」
「チョットだけ涼しくしてって言ったのヨ、ワタシは!」
「師匠を冷房器具扱いしておきながら、酷いものです。」
「あなたなんてこのぐらいの役にしか立たないデショ!」

湿気を含んだ畳に戻る気にもなれず、パトリシアはそのまま縁側に腰かける。男も立ち上がり、その横に座った。

「役に立たない、ですか。手厳しいなぁ。」
「お茶ガッチガチに凍っちゃってるじゃないノ!」

パトリシアが座敷を振り返って視線を向けた先には湯呑みがあった。
中には緑色の氷面が光って見える。
冷気を噴き出すことをやめても、男の姿は朧気なままだった。
全身がモザイクに隠され荒いドット絵のようだ。
彼は、そういう形でしか世界に認識されない。不完全さがそのまま見た目に現れる。
ドリームイーターと言われる魔性の特徴であった。


「悪ふざけをしたのはわざとですけど。」
「ヤッパリ!」
「師弟の恩も忘れて家電扱いされれば僕だって少し拗ねます。」
「スコシ、ネ。ヘエ、スコシ。……ウウッ!」

体の芯に残る冷えがぶり返して、パトリシアの背筋がはねた。

「今日は暑いから少し冷やしてくれる?なんてよくもまあ僕に言えたもんだと思いますよ。怖くはなかったので?」
「あなたはほかの師匠連中よりは話が通じると思ったカラ。」
「それは光栄です♪」
「通じなかったケド。」
「あっはっはっは!」
「強スギる能力なんてないのと一緒ダワ。」
「そうですかねえ?強すぎることなんてないと思いますけど。」
「じゃあアナタあの冷凍庫みたいなのを何に使うってイウノ!」
「文字通り冷凍庫とか?」
​​
男が肩を竦めて笑った――――かのようにモザイクが動いた――――。
​​
「新鮮なマグロを素早く凍らせて直送!」
「運送屋でもやればイイノダワ。」
「あとは、適当な宇宙からエネルギーを頂いたり?」
「ハア?」
「あれはね、実は気温を下げているのではないんですよ。エネルギーを奪っているのです。範囲を全宇宙に広げればあっという間に静かで終わりのない、終わり切った無の空間の誕生です。」
「さらっと言うワー。」
「必要なんですもの、しょうがない。神なるものに手を届かせるには、無茶の一つや二つできなければお話になりません。」
「神なるモノ、デスカ。」
「そうそう♪」

男が笑うと、笑い声に合わせてモザイク模様の首のあたりが細かく揺れた。

「僕はあいつが大嫌いでね。仕事抜きで殺そうと思ったのはあいつだけですよ。」
「ウソバッカリ。」
「ホントホント。」

「知ってるンだから。パパから聞いたわよ、掃除屋は狂った殺人鬼だって。」
「酷いなあ、コベルニル様は。紳士の具現たる僕を捕まえて殺人鬼とは。」
「神サマ、嫌い?」
「いやあ、うーん……。一般的に言われるところの一神教の神には別に恨みはないんですけど、ね?」

モザイク男が懐――――のような場所――――からガム――――に見えるモノ――――を取り出し、口――――と思しき部位――――に放り込む。
むっちゃむっちゃという咀嚼の音が、どうやらその推察が正しいらしいと示してくれる。

「そうじゃないのがいるの?」
「いるんですよこれが。説明がとても難しいんですが、平たく言うと地球侵略精神体みたいな奴でして。」
「アララ。世界は滅亡の危機ダワ。」
「手下をあらかた片付けたので一先ず脅威は去りましたが、僕も僕の仲間も、そいつ自身には全く触ることができていない。せめて一矢報いなければ死ぬに死ねないのです。」
「死ぬに死ねないから不老不死にナッタと。アーアー、Force of Willはなんて偉大なのカシラ。」
「本当にねえ。おかげさまで僕はもう、自分でもどうやったら死ねるのかわからなくなってしまいました。」
「『神の思し召し』なのダワ。」
「ああ、なんて腹立たしいことでしょう♪まあそれでも。」

筧が手を振り出して大雑把に死霊の群れを前方に解き放つと、

「エエ、ソレデモ。」

パトリシアは火を噴いてそれを焼き尽くす。

「思い通りに死ねぬ身を賜るのは、確かに僕の業には適切です♪」
「そしてきっと、アホみたいな理由で死んじゃうのヨ。死んじゃいナよ。それとも、とっくに死んでるノ?」

筧が楽しげに微笑んだ顔が見えた気がしてパトリシアは目を向けたが、やはりそこにはモザイクに隠された顔があるばかりだった。 

以上……。」

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